2023年04月07日

令和5年度春の彼岸祭

 午前中は曇り模様だった空もお昼頃には晴れ間が射すようになった3月23日(火)春分の日、梁氏倶楽部で「春の彼岸祭」が挙行されました。

祭礼に入る前に任期満了で退任された崎山孝次郎さん(前副会長)に久米梁氏呉江会の顧問を任命する委嘱状が交付されました。
 ※ 同じく退任された國吉保武前会長への顧問委嘱状は、本人が当日欠席のため後日交付とした。

 今回の彼岸祭には当会の理事・監事の他、千葉県から崎山直樹ご夫妻が参加されました。直樹さんは崎山孝次郎さんの御長男で、千葉大学大学院の准教授として学術研究をされています。直樹さんは、専門分野はヨーロッパの歴史であるが梁氏・クニンダの歴史にも関心があるので、今後は勉強を深めていきたいと挨拶されました。
令和5年度春の彼岸祭


 いよいよ祭礼の始まりです。初めに宗家を代表して亀島伸昭理事と呉江会を代表して國吉和男副会長が元祖梁嵩の祭壇に焼香した後、参加者全員で合掌・拝礼しました。
令和5年度春の彼岸祭


 國吉和男副会長の挨拶の後、祭祀委員(上江洲ハツさん、亀島京子さん)が心を込めて調理したお供え物の重箱料理を皆でいただきます。実際には準備の都合上あらかじめ用意された弁当をウサンデーに見立てていただきます。

 ところでウサンデーとは、お供えした物をいただくことですが、お供え物をいただく事で、ご先祖様のご加護が得られるといわれています。

 祭壇に供えた重箱にはカマボコ、三枚肉、昆布などのおかずが五品づつ整然と並んでいます。お供えのおかずは、必ず三品・五品・七品などの奇数品目を詰めるものとされています。また、お餅も詰めますが、お餅の個数も奇数です。

 なぜ奇数なのでしょうか。これには6世紀頃、中国(唐)から本州、琉球に伝わった陰陽五行の思想が影響しているようです。陰陽五行では、奇数は縁起の良い「陽」、偶数は縁起の悪い「陰」とされていることから、祭祀料理は奇数で揃える風習となったようです。

 またお供えのおかずを重箱に詰める作法は、江戸時代後期から明治時代にかけて、薩摩(鹿児島)を通しておせち料理に使われる和食器としての重箱が沖縄に伝わり、沖縄独自の作法として定着したのではないでしょうか。

                                     
事務局長 國吉薫
写真  國吉健郎



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Posted by たんめー at 20:42│Comments(0)年間行事
 
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