2024年10月29日

福建師範大学一行の久米梁氏呉江会訪問

事務所にて福建師範大学中流関係研究所一行との交流

事務所にて福建師範大学中琉関係研究所一行との交流

  8月19日福建師範大学中琉関係研究所陳碩炫准教授や大学院生が琉球経済戦略研究会の方徳輝理事長とともに久米梁氏呉江会を訪れました。一行は全員が博士もしくは博士課程で勉強中のそうそうたるメンバーで、半分の人が日本語を話せました。
大学の夏休みを利用して福州市から来県し、中国と琉球の交流史調査研究のため10日間ほどの滞在です。琉大や県立博物館での文献調査、首里城周辺の史跡や梁氏・毛氏などの現地調査を行っています。
 呉江会事務所では清明祭・ウマチーなどの祭祀行事、敬老会・学事奨励会・梁氏美術展などの活動について説明しました。
次に「大宗梁氏・小宗崎山家・小宗古謝家」の家譜3点と福建梁氏の「梁氏族譜」を広げて話を進め、琉球梁氏と福建梁氏は宋時代の状元梁克家に繋がるのだと話が弾みました。また家譜の表装が中国風の絹緞子である事や金箔による訂正、そして屋取や海外県外進出による子孫の広がりにまで話題になりました。
 話題が白熱したのは系図座で押され家譜に残る「首里之印」そして、割印として使用されている「系記封印」と掠入を防ぐために押された「系紀之印」でした。しかし呉江会にある家譜写しでは「系記封印」と「系紀之印」が不鮮明で印影の読み取りが十分にできませんでした。
 後日、古謝昇さんが那覇市歴史博物館から鮮明な印影の「東氏久手堅家譜」の写を入手しこれを陳碩炫准教授へ照会しました。難解な2種類の印影は「系記封印」と「系紀之印」と彫られているとの回答で、「系記」と「系紀」は同じ読みなのに、何故に1文字異なるのかもっと調べたいと付け加えています。この調査結果も楽しみです。

福建師範大学一行の久米梁氏呉江会訪問

梁氏倶楽部見学

  呉江会事務所での説明意見交換の後、祭祀行事や学事奨励会・定時総会が行われる梁氏倶楽部へ移動し、元祖「梁嵩」に拝礼しました。祭壇には戦前の久米三十六姓のどこの家の仏壇にもあった対聯を掲げたと紹介し、学事奨励会用の対句「梁氏祖廟満祥気」「孫子修学翔四海」と、通常用の「江田發祖廣文教」「球陽敷徳榮千年」の対句がリバーシブルに造られていると説明しました。また2011年に梁氏倶楽部の建物を大修理したとき、「1954年11月23日上棟式」と書かれた「紫微鑾駕」が現れたと話すと、対聯もこれも中国由来の文化だと、皆さん喜んでくれました。歴代会長の写真や扁額を見てもらい、福建師範大学一行の現地調査を終えました。
文 國吉 克哉



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Posted by たんめー at 10:31│Comments(0)その他
 
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