2024年12月13日

福州へ行ってきました 3

 大学での話を終えた翌日、福州国際空港に近い長楽区梅花鎮を訪ねました。
 梅花鎮には琉球蔡氏の女性、蔡夫人を神とする廟がある事や、閩江の河口に位置し、進貢船が出入りした史実があって、琉球と中国の交流をテーマとする「長楽梅花中琉文化館」が造られました。その時代考証には福建師範大学が関わっていて、そのご縁もあり那覇市長から預かった「長楽梅花中琉文化館」への開館祝辞と梁氏呉江会崎山会長からの開館祝辞を、開館式直前の現地で福州市長楽区の区長へ届けました。
 もう少し説明すると中琉文化館のある梅花鎮は中国との交易のため那覇を出港した進貢船が福州を目指して東シナ海を航海し、最初に目にする陸地で、目の前の閩江を遡れば福州城内へ到着します。また蔡夫人廟に名が残る琉球生まれの蔡夫人は織物の名手で皇帝に招かれ中国へ渡りましたが梅花鎮で亡くなり、神となって祀られています。梅花鎮の地域では今も神として広く信仰されて「琉球蔡夫人廟・琉球國蔡仙府・鶴上蔡氏夫人宮・新厝房祖庁」と4か所も廟があります。
 今回、縁あって福建師範大学で話す機会があり、大学でも梅花鎮の蔡夫人廟でも中琉文化館でも、熱烈歓迎を受けました。互いの交流の歴史が沖縄へ中国文化をもたらし、我々県民の中に、祭祀や方言の一部として今も残り、互いに親近感が持ち合える故の大歓迎だと思います。久米三十六姓の末裔に生まれ、中国・琉球の交流の歴史を学び、そして伝える責務を再認識させる旅でした。

福州へ行ってきました 3

      長楽梅花中琉文化館の入口             琉球國蔡仙府

文 國吉 克哉


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Posted by たんめー at 13:17│Comments(0)その他
 
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